子どもをはじめとするすべての人々が、木とふ れあい、木に学び、木と生きる。
Wood Action Tokushimaとは?
「Wood Action Tokushima」は、2014年より食育をテーマとする産直市「とくしまマルシェ」における木育ひろば実施から活動を開始し、幼児から大人まで幅広い年齢層を対象として、「木づかいの重要性や森を大切にする意識の醸成」に取り組んできました。
2016年からは、地元企業・団体と連携させた「木育×〇〇」イベントの企画や、県や教育機関での森林環境教育実施に力を入れ、徳島県や町、学校教育機関、地元企業等との連携強化にも尽力してきました。
そのような、木育活動を徳島から、そして全国に広めていくために、新しいことにもチャレンジしながら全国的にも珍しいようなWood Action Tokushimaだからこそできる、徳島ならではの木育活動に取り組んでいます。
林業の川上(素材生産)~川中(加工)~川下(利用)に携わる木材のプロ集団が活動しています
『Wood Action Tokushima』は、次世代を担う20~30代若手木づかい関係者(宮大工、建築大工、伝統木工職人=建具製作一級技能士、林業従事者)、ログビルダー、原木市場従事者、林業家、木製商品ショップ店長、地球温暖化防止推進員、森林環境教育指導員等)によって構成された木育活動団体です。
メンバーの特徴
20~30代の若手木材従事者、且つ川上~川下の各関係者が携わっていることにより、子供から大人までを対象にした多様な木育プログラムを提供可能です。
徳島県木育推進委員、各種森林環境教育指導者資格保有者(LEAF、ムッレ、プロジェクトWILD)が在籍しており、東京おもちゃ美術館や徳島県内の木育関連団体との連携を行っています。
Wood Actionとは?
あそぼう!
学ぼう!
つくろう!
はぐくもう!
今後の課題と目標
さまざまな木育活動・木づかい推進活動にWood Action Tokushimaを含む全国の行政・団体が取り組んでいるものの、日本国内全体の意識として森林や木づかいへの意識を感じ・浸透するまでには至っていないのが現状です。
このことから、今後より一層「徳島、そして全国的な意識として、森林や木づかいの重要性を浸透させていくこと」に主眼を置き、各種活動に取り組みたいと考えています。
また、2019年2月には徳島県で「全国木育サミット」が開催されたこともあり、産学官民が一体となり「木育活動を行う意味・意義」への理解を深める仕組みづくりと、広く木育・木づかい活動への普及・啓発活動を行うことを目指します。
木育×○○
2016年より実施を進めている様々な分野の取り組み(企業・団体・教育機関)と連携させた「木育」×「〇〇」イベント企画・実施を継続においてテーマを設定し、幅広いみなさま向けに、森林に対する意識醸成に取り組むとともに、とくしま木づかい県民会議「木育推進プロジェクトチーム」一員として、木育リーダー創出・養成事業の企画・支援を行い、木育活動の協賛団体拡大及び木育担当者の育成を通して加速的な木育推進を図っていきたいと考えています。
取り組みテーマ
今後の取組としては大きく以下の3つの分野を考えています。
1.教育
・川上~川下までの各木材産業従事者、次世代担い手の確保に向けた「職業としての社会的地位向上」
・森林環境教育を教材とした消費者教育の実践
・企業・企業の木質空間づくり、施設・オフィス家具等の木質化提案
2.企業
・木や森に関心のなかった企業や県民への木育・木づかい普及
3.消費者
・「ライフスタイルとしての木づかい」の推進
・各世代向けのプログラム実施による生涯学習としての木育推進・森林環境税と導入背景にある森の機能や役割についての理解促進
・徳島県と連携した県全域での「木育委員会(交流会)」の企画開催
・森林環境税/森林環境譲与税とその導入背景にある森林の機能や役割についての理解促進
Wood Actionの連携企画
1.教育
次世代育成
まちの木育ファンや自然、環境、森に興味を持つ方々、学校教育現場等を対象に「森・木遊び体験」や「森と木の仕事を知り、体験する」木育イベント開催・木育授業を行います。
- 「とくしまエコキャンプ実行委員会」と連携し、森、木の仕事について学び、薪割りや木工職人とのお箸作り体験を通して、「森の役割」「森や木に関わる仕事」についての理解を深めます。
- 学校教育現場での木育授業を継続し、木材産業や林業という職種を知ってもらうと同時に、「意欲・志の高いかっこいい」若手木材産業従事者との出会い・交流(木を素材に「共に創り、共に学ぶ」機会)の機会創出により、木材産業従事者の社会的地位の向上と担い手確保につなげます。
- 徳島県との連携により「木育リーダー養成講座」企画・実施を行い、「木育の意義」「川上~川下各木材産業の仕事」「森の役割」について知識・理解を持つ木育普及者の創出、養成に尽力します。
高校生
2017年11月の那賀町木育円卓会議実施をきっかけに、徳島県内の専門課程持つ2校の高校生による特色のある木づかい活動がスタートしています。
徳島県での全国木育サミットを向かえるにあたり、この2校をモデルに県内高校への意識喚起及び高校生向けの木育プログラムを推進し、次世代の木育普及者の創出・養成、木材産業従事者の担い手確保につなげることを目指し、先行する2校と、地域の学生や住民向けの木育活動を協働して行います。
- 那賀高校、科学技術高校での森林環境教育の実践 として、森林産業について学ぶ学生達を対象に森林環境教育を実施し、「木育の意義」について理解を深めてもらう。また、「経済林としての森の機能や可能性」、「川上から川下までの多様な関わり」の視点もプログラムに取り入れることで、将来の多様なキャリア選択を支援します。
- 県内高校生とWood Actionメンバーとのジョイント企画として、川上~川下の若手木材産業従事者との交流(木を素材に「共に創り、共に学ぶ」機会)の機会創出を行います。進路選択を控える普通科課程の高校生にとって、森林や地域に目を向けるきっかけづくりとなることを目指します。
消費者教育
森林環境教育プログラム(LEAF、ムッレ、プロジェクトWILD等)を教材として、「木を使う意味・意義」への理解を深めながら「経済林としての森の機能と可能性」を感じてもらい、消費者教育の視点も取り入れたプログラムの企画・実施。徳島県との連携や教育機関でのアクティブ・ラーニング型の出前授業を実施し、「森林環境教育を活用した消費者教育」を推進します。
企業
食育
地産地消や自然・環境保全を大切にしている企業と連携し「木育と食育」「森林循環の必要性」普及イベント企画・開催を継続します。
企画では、連携先企業の理念やイベントコンセプトと「木」を組み合わせた提案を行い、「木の使い方の可能性」や「木質空間づくり」「時代とともに眠ってしまった木でつくられていたモノ(例:食器や家具、小物等)」への視野を持ってもらえる働きかけをおこないます。
農業
とくしまマルシェにて実施してきた木育活動では、「安全で豊かな食生活、海を守るために森を守ることが重要であること」「国産・県産の木をつかうことの意味」を伝えてきました。
また、とくしまマルシェと連携して農業体験を行っているNPO法人ALIBELABで活動する小学生及び保護者を対象に森での木の伐採見学・木育講義を継続しています。「伐りたての木のにおいや年輪を感じてもらうこと」により、森に親しみを感じてもらい、木づかいの重要性について理解を深めてもらいます。
消費者
ライフスタイル
伝統技術と最先端の技術から生み出される木材製品のインテリアブースや、企業や施設の木質空間づくり、施設・オフィス家具等の木質化提案、伝統と新規性を併せた多様な用途の提案など、木の使い方の可能性をPRします。
川上~川下までの関係者による多様な木材利用の体験を企画し、森林産業に携わるヒトや作り出されるモノの「カッコよさ」、自然の美しさ・楽しさを伝えることによる木材や地域への愛着育成を図ります。
コミュニティデザイン
全国木育サミットに先駆け、徳島県及びとくしま木づかい県民会議との強いネットワーク・連携により、徳島県内での木育交流機会立案・企画を行い、県全体の木づかい運動の気運醸成を目指します。
消費者啓蒙
2019年度の森林環境譲与税の導入に当たり、消費者に導入背景(森林荒廃の現状)や森の機能や役割を認識してもらうため、森林環境教育プログラム(LEAF、ムッレ、プロジェクトWILD等)に上記の視点を入れたプログラムを展開し、「経済林としての森の機能や可能性」を感じてもらえるよう、活動を行います。
将来の展望
・自治体、教育機関での森林環境教育を継続できるよう教育活動に取り組みます。
・ウッドスタートを行う企業創出に取り組みます。
・「ライフスタイルとしての木づかい」機運の醸成に取り組みます。
・「生涯学習としての木育プログラム」の展開に取り組みます。
・木塾(初心者~木材関係者までレベルに応じた『木や木工技術学び・伝承の場』)開設を行います。
・企業の木質空間づくり、施設・オフィス家具などの木質化提案を行います。
Wood Actionのチャレンジ
豊富な経験と実績に裏打ちされた木育プログラムの展開
3年半にわたる木育活動実施及び森林環境教育の実施に努めるなど、運営経験や応用力を積み、協力・支援体制が強化されたことにより、今後も継続的に実施できる体制が整っている。
強固なネットワーク構築
行政、関係団体・企業等との連携関係が強固であり、「とくしま木づかい県民会議木育推倫プロジェクト一員」兼「とくしま木育リーダー第1期生」であるため、提案・情報共有等を行う事が出来る。
那賀町のウッドスタート宣言、及び木育円卓会議をコーディネートした実績から、東京おもちゃ美術館との協力体制が整っている。
木育円卓会議への高校生の参加をプランニングしたことで、県内の高校へ提案できる土台がある。
活動構成員のネットワークが豊かで広がりがあるため、周知力が高い。
学校教育機関へのアプローチ
「学校現場での木育授業」実施の複数依頼を受け、実施を行ってきた実績により、教育現場での活動レベルを高めることができる。
PDCAを回すための仕組みづくり
検討委員会を定期開催し、改善点等の検討を行います。
可能な限り木育実施先でアンケートや現場ヒアリングを実施し、第三者の客観的評価を得ます。
森林環境教育実施の際は、計画段階と実施後に資格認定機関へ報告を行い、アドバイスを受けます。【事業実施によって得られる効果】
先駆的な取り組み
木育を様々な分野の取り組みと結び付け、連携先のテーマやニーズに添ったプログラムを考案、企画し「木育の可能性」を広げ、モデル活動を創出します。
徳島県内の木育交流機会を創出し、四国域へ水平展開します。
次世代教育
木育講座や森林環境教育を実施する中で「木育の意義」を伝え、木育リーダー(木育普及者)の創出・養成に貢献します。
若手木材産業者が活躍することにより、職業としての木材従事者の地位向上への貢献を目指します。
行政、学校教育機関と連携し、学校での森林環境教育を継続して行うための仕組みを構築します。
森や林業・木材産業への関心度の向上
徳島新聞社及びHP、SNS(Facebook、Instagram)での活動紹介により「木育・木づかい」が楽しそうであることを普及し、木育への参加を促進する。また、川上~川下の森林産業に携わるヒトや、その仕事、作り出されるモノも紹介し、「森や木に関する仕事」の周知、木材への愛着育成を図ります。
森林環境税と、税の導入背景についての周知を図り、木づかいの重要性や森を大切にする意識を醸成します。
木材利用の促進
木のおもちゃ、徳島県産材おはし作り体験、木の家づくり等、木づかいの良さを体感してもらうことにより、木材利用の促進、及び将来の木材需要を高めます。
企業オフィスや施設の木質化、及び企業のウッドスタート宣言に貢献します。